[ゼミ生企画]前向きにいこう!伊藤純菜のカナダ留学体験インタビュー

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涙を流しても、前向きに——留学を通しての成長

——実際留学に行ってみて、最初は言葉の壁を感じた?

伊藤:号泣したもん、最初の日。「無理無理無理」って(笑)

 でも、一日目の夜だけめっちゃ泣いたけど、その次の日からはカナダに来ちゃったものは来ちゃったしどうしようもないから、割り切ってヘラヘラして。

 やっぱり言葉の壁はあるね。それこそ一対一だったら喋れる。でも、五人いたらそこに入った時に一気に話されちゃうと分からなかったり、集団の中で場を回すことはできずニコニコしてるしかなくなっちゃう。それは英語力や積極性が関係していると思う。あと、どうしても言いたいことが先に全部日本語で出てくるんだけど、英語でそれを言えないってなった時にもどかしい。その感覚はきっと一生つきまとうものなのかもしれないね。

————初日号泣しても、翌日から前向きに頑張れるのはすごいね! 英語に関しては母語じゃない以上難しさはあるだろうけど、留学したことでやっぱり成長はあった?

伊藤:成長はしたと思う。とりあえず外に出て、クラブ活動の体験に行って会話したりしてた。部屋にいてもしょうがないから。そこですごく仲良くならなくてもいいから、と思ってとにかく行動していたかな。

——確かに外向きに行動するのは大事かもしれないね。英語を話していけばいくほど英語に慣れていったの?

伊藤:そうだね。最初の頃の拙い英語でも話を聞いて理解しようとしてくれるUBCの学生たちは優しいなって思った。あと授業に関しては、留学の前半は事前に予習して何を扱うのか把握しておいたり、授業中に録音して後で分からないところを聞き返したりしてたね。でも留学の後半は授業の内容が分かるようになってついていけるようになった。ただ、突然ばっと意見を言えって言われたら、「面白いと思う」としか言えなかったり、っていうのはあったけど。

 UBCってカナダの大学の中でも上から二番目のレベルだから、せっかく優秀な学生がいっぱい集まってるところで、英語を学ぶのはもったいないなと留学してから気づいた。留学した時点で英語を一定の高いレベルで操ることができていれば、学生たちが学んでいることや考え方についてもっとたくさん話せたのに、って。英語では浅い会話しかできないから、もったいないな、もっと勉強していけばよかったなって思った。

——UBCで主に力を入れたのは、やっぱりSpeakingとかListeningの会話面だった?

伊藤:SpeakingとWritingかな? Writingって例えば「パラグラフ・ライティング」みたいに書き方がちゃんとあるんだけど、それを私が知らなかったから最初は構造がぐちゃぐちゃで、全部TAに直されたりした。留学を通して英語のアウトプット、つまりSpeakingとWritingの速度は早くなったよ。言葉が一気に出てくるようになった。

——勉強は辛いと思うけど、できるようになっていくのは楽しそうだね。

伊藤:そうね。めちゃめちゃ勉強したよ。私がっていうのもそうだけど、みんなしてるんだよね。だから図書館も、23時で満席だったりする。

——それはすごいな……! 伊藤さん的には、これからも英語力を伸ばしていきたいっていう思いはある?

伊藤:伸ばしたいね。帰国してから慶應の「ともだちプログラム(※)」に入ったよ。ただそこで全然英語が出てこなくなってて自分に引いちゃった(笑)今またUBCに戻されたら英語力は戻るんだろうけど、それくらいしないと多分戻んないんだろうなって思う。

(※慶應ともだちプログラム…海外からの交換留学生数名と塾生数名のグループを作り、「留学生とともだちになる」ことを目的とした国際交流プログラム。[参考:https://www.ic.keio.ac.jp/keio_student/oncampus/buddy_program.html]))

——英語力を維持するのは大変なんだね。語学面以外では留学を通してどんな成長があった?

伊藤:時間に寛大になった。バスは時間通り来ないことも多いし、カナダ人はすぐに約束をドタキャンするから、慣れたと言うのが正確かもしれないけど(笑)いちいち怒っていても仕方ないと思うようになったかな。

 あとは、良い意味で諦めがつくようになった。最初は「話しかけて嫌がられたらどうしよう」と思って遠慮してしまうこともあったけど、「別に嫌われたからなんだ? 他にも人はいくらでもいる」とどっしり構えることが増えたね。

バンクーバー、実はつまらない街?! ——だからこそ、当たり前のことが楽しかった

UBCのアイスホッケーの試合に現れたマスコット。

——留学で楽しかったことはある?

伊藤:実はバンクーバーってめっちゃつまんなくて(笑)観光地があんまりないんだよね。ただスキーやアイスホッケーなんかのウィンタースポーツはすごく盛んで、例えばウィスラーっていうバンクーバーオリンピックの山岳競技の会場になった街が近かったり、大きなアイスホッケーリンクがきれいにライティングされていて盛り上がってたりはするよ。そういう面白いことはあるけど、街としてはつまらなくて。東京って繁華街がいっぱいあるじゃん。新宿、渋谷、東京、池袋とか。でもバンクーバーは繁華街が一つしかないからすぐ見終わっちゃうんだよね。カナダ人も「バンクーバーはほんとに退屈な街だから」と言ってたけど、本当にそうなの。

 だから街を楽しむというよりは、留学先でできた韓国人の友達とアイス食べ歩きとかお酒飲んだりして過ごしたのがすごい楽しかった(笑)

 あとはバンクーバーは山が多いから、ハイキングが好きな人は楽しいかも。私は一回も登らなかったけど(笑)

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