[ゼミ生企画]前向きにいこう!伊藤純菜のカナダ留学体験インタビュー

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カナダは生活しやすい?

——なるほど。やっぱり、日本ではあまりなさそうな授業も受けられるのは、留学ならではの魅力だね。ところで話は変わるけど、滞在先は寮だった? それともホームステイ?

伊藤:寮。慶應からUBCへの交換留学生は、ほぼ全員寮だね。大学の敷地の中に寮があって、教室まで歩いて十分。私は六人部屋だったけど、その部屋の中にも一人ずつプライベートな個室があった。お風呂とシャワー二つ、トイレ一つ、キッチン、あとリビングは共用してた。何か食べようと思ってキッチンに行くと誰かしらいることが多い、っていう生活だったけど、プライベートの部屋があったから、そんなにストレスではなかったかな。

 でも、慶應の友達で、交換留学じゃなくてビジター制度(※)を活用してUBCに行った子は、寮に入れなくてホームステイしてた。寮って倍率すごいんだよね。

(※ビジター制度…UBCが行っている制度。UBCを卒業したことにはならないが、条件を満たすとUBCで学ぶことができる。伊藤さんのご友人は大学を休学してビジター制度を活用したそう。[参考:https://students.ubc.ca/enrolment/courses/non-degree-studies/non-degree-studies-visiting]大学で一般学生も受講する正規の講義の単位を取得すれば、帰国後に慶應の単位に交換することもできるようだ。関心のある方は、学生部にて相談してみてください)

——寮はきれいだった? あと、カナダの衛生環境はどうだった?

 寮はきれいだったよ。カナダは全体的にきれいだと思う。衛生面で言えば、街のトイレもきれい。日本の成田空港みたいに、明るくてきれいでゴミひとつない、ってほどじゃないけど、汚いとは思わないかな。悪臭はないし道もきれい。水道水も飲めるよ。アメリカは汚いところも多いけど、それに比べるとカナダは住みやすいと思う。

寮の部屋から見えたという景色。夕日が綺麗。
寮のルームメイトの方々。楽しそう!

——そうなんだね。他にもカナダの治安について聞きたいと思っていて。さっき、大学周辺は高級住宅街で治安が良いって話があったけど、そこ以外の場所はどうだった?

伊藤:まずバンクーバーって、日本で言う新宿みたいなところが一個しかなくて、そこがダウンタウンって名前なんだよね。ダウンタウンは概ね治安がいいんだけど、ダウンタウンの一部地域、夜中のチャイナタウン周辺は治安が悪かったかな。カナダでは大麻が合法で普通のタバコみたいな感じだから、寮でも校内でもどこでも吸っている人がいるんだけど、夜中のチャイナタウン周辺は大麻だけじゃなくて多分覚醒剤を使っていた人もいたと思う。薬のせいで立てなくなっていたおじさんがいっぱいいた。あとは浮浪者らしき人がチャイナタウンにたくさんたまっていて、「この人絶対目を合わせちゃだめだ」っていう人もいたから、そこは危ない感じがした。

 でも、そこは現地のみんなが「行かない方がいいよ」って言っている場所だし、まあ避けられるかな。バンクーバーは基本的に治安が良かったよ。トロントとかはどうか分からないけど、まあカナダは大体治安良いんじゃないかな。

——カナダの食事は美味しかった? やっぱりアメリカと似た食文化なのかな?

伊藤:そうね。カナダって文化ないから。それをカナダ人が自虐して言ってるくらいで、カナダ料理っていうのがないし、ほぼアメリカと同じなんだよね。あとはカナダは移民が多いから色々な国のレストランがあって、私もアフガニスタン料理を食べに行ったよ。アフガニスタン料理はそれまで食べたことなかったんだけど、カレーみたいな感じで美味しかった。そういう色々な国のレストランがいっぱいあるのは楽しいところかな。

——そうなんだね。日本食も結構あった?

伊藤:日本食もあるね。現地には日本人もいるし、他にも中国人が多いから、大きなアジア人向けスーパーがあった。東アジアくくりで、韓国や中国の食材と一緒に日本の食材も売ってたね。だから、バンクーバーは日本人にとっては外国の中でも住みやすいところだと思う。

——カナダはアジア人が多かった?

伊藤:バンクーバーはアジア人ばかりだった。特に香港人がすごく多かった。香港が中国に返還された時にカナダに移住した人がたくさんいたらしくて、それでバンクーバーは特に香港人が多いって聞いた。

 街には色々な国出身の人がいるよ。聞いたことがないような言語も普通に聞こえてくるし、アジア系だけでなくインド系らしき人もいた。ただバンクーバーにはアフリカ系の人はあまりいなかった。モントリオールにはアフリカ系の人がたくさんいたから、地域差はあるんだろうね。本当に色々な人種の人がいるから、差別があるような印象は受けないし、少なくとも私は一回も差別は受けなかった。

——それは安心できるね。

伊藤:あとカナダは福祉がちゃんとしてる。病院が無料なんだよね。歯医者さんだけお金がかかるけど、他は基本的に全部国が出してくれる。人口が少ないのもあるし、制度が整っているんだろうなって思う。

 現地のカナダ人の雰囲気は日本人受けしそうな感じ。変に陽気すぎるとかでもないから雰囲気に引いちゃうこともないし、カナダ人の雰囲気にはなじみやすいと思う。

——カナダ人は日本人にとって親しみやすい感じなんだね。ちなみに、カナダ人ってアメリカ人に間違われるの嫌いなの? ジョークでそういうのを聞いたことがあって(笑)

伊藤:嫌ってた(笑)それは一般的に言われてるって感じなんだけど、実際に何人かに「やっぱりカナダ人ってアメリカ人とは違うの?」と聞いたら「カナダ人の方が全然やさしいよ」って(笑)アメリカ人は自己中心的って結構みんな言うかな。でもこれは、日本で言うと京都府民対大阪府民みたいなそれぐらいの感じで、本気で嫌ってるとかではないよ。それで、アメリカ人の友達にも「アメリカ人よりカナダ人の方がやさしいって聞いたけど本当なの?」って聞いたら「絶対ほんと」っていう答えが(笑)仲が悪いというわけでは全然ないけど、そういう違いはあるんだなあって。アメリカ人がやさしくないとは思わないけど、カナダ人はアメリカ人ほど我が強くない人が多いんだと思う。

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